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クラウドは耳を、目を疑った。

なぜなら、マテリアの泉でクラウドを迎えたのは、懐かしい亜麻色の髪の

「エアリ・・・ス・・・?」

そう、クラウドの目の前で胸を貫かれたエアリスだった。

『久しぶり、クラウド。』

「エアリス・・・本当に」

『ええ。本当は私のほうからクラウドを迎えにいこうと思ったんだけど、クラウド 自分から来てくれた。』

エアリスはクラウドの記憶の中にある、そのままの笑みを向けてくれた。

「エアリス・・・どうなっているんだ?俺は、セフィロスを倒したはずじゃ・・・星は救われたんじゃないのか?」

『うん、星は助かった・・・でも、大事なものを・・・助けられなかった』


「大事なもの?」

不思議そうに問いかけたクラウドに半透明の、幽霊のような姿をしたエアリスが手を伸ばし、頬をなでた。

『クラウドの、心・・・助けてあげられなかった。』

「エアリス、そんなもの・・・」

『とっても、とっても大事なもの。クラウド、苦しかったんでしょ?だから、私たち、がんばったの。』

「私たち?」

『うん、星に溶け込んだ・・・星の記憶の私たち。クラウド、ライフストリームに落ちたとき、思ったでしょう?もう一度』



「・・・戻れたなら」

呆然としたようにクラウドはつぶやく。
確かに願った・・・。もう一度、戻れたなら、と。

もう一度戻れたなら、今度こそ、守り通したいと。

『だから、星から、クラウドにご褒美』

「ごほうび・・・」

『星もがんばるから、クラウドもまた、頑張ろうって』

「でも、じゃあ、また星は・・・っ」

『大丈夫、今度は私も、星を守るから。ジェノバの好きにさせない。だからクラウド、幸せになって。ね?』

「で、でも・・・エアリスは・・・?」

『私は大丈夫。私は消えちゃうけど・・・”私”は消えないから。』

「エアリス・・・」



『っもう!さっきからクラウド、私の名前しか読んでない』

「だって、会えるなんて・・・やり直せるなんて・・・」

『でも、次はないよ?これで最後。だからクラウド、頑張らなきゃ。幸せになるために』

にっこりと、エアリスはクラウドの好きだったあの笑顔を浮かべる。
見ているだけで、人を幸せにできるようなあの笑顔を。

『がんばれ、クラウド』



「ああ!頑張る、今度こそ。」

クラウドはこぼれる涙を抑えられず、こぶしでぬぐった。


++++++++++

「ところで、エアリス」

『なぁに?』

「何で俺、女になってるんだ?」

『えーっと、せっかくだからよりいっそう幸せになれるようにって思ったの。』

「よりいっそうって」

『だって、クラウド、セフィロスがすきなんでしょ?だったらやっぱり夢は結婚かなぁって』

「けっっけけkっ!」

ボッとクラウドの顔が真っ赤になる。
それを見てエアリスは、またくすくすと笑った。


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